私もそうなのだが、SEが作る提案書は「技術」をアピールしすぎることがある。それは間違っていないのだが、正しいとも言い切れない。
「提案書はどうあるべきか。」
まず、誰向けなのかである。技術を知りたいお客様には技術をとことんアピールすればよい。ところが経営層はどうだろう。
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経営層に対してであれば、
技術的な要素はあまり響かないでしょうね。
答えは相手によって変わる。どれが正解というのは無い。
だが、経営者向けの場合、軸となるのは「いくらで何ができるか」だと思う。どれだけ技術的に優れたシステムでも、それによって、お客様の企業にどんな効果があるのか、それがいくらでできるのかが大事だ。
このことを頭から忘れてしまっているSEがいる。若い頃の私だ。
優れた技術をアピールしたり、移行設計に注力したり、システムの技術的な話を大量の資料にまとめ、説明していた。そのページ数の多さに満足していた自分がいた。仕事の本質が分かっていなかったとしか言いようがない。
お客様の立場を考えず、自分の技術や努力をアピールするSE(システムエンジニア)- Copyright (C) viva-se.net システムエンジニアの仕事
画像: お客様の立場を考えず、自分の技術や努力をアピールするSE(システムエンジニア)

逆に、「いくらで何ができるか」これさえ伝われば、技術的な説明は一切不要なこともある。SEとして、技術志向でありたい気持ちは分かるが、それは補助資料でアピールすればよい。プロとして、お客様が求めていることをピンポイントで伝える事が大切だ。
ただし、お客様がみな、これを求めているわけではないので注意だ。「上から言われた通りにだけやりたい」「自分が好きなシステムを入れたい」「俺様の言う通りにやってほしい」など。そんなときに、「お客様のためには、こちらのほうがいいです」と別の提案をしても、玉砕することが多い。仕事は難しい。

いか、ドキッとしたコメント
伝える力 (PHPビジネス新書)
池上 彰 
PHP研究所(2007-04-19)
以下が引用
「最近ではパワーポイントを作る事自体が目的になっている人が多いように思います」

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