SE100人に聞いたシステムエンジニアの仕事 - 仕事内容とその魅力

SE(システムエンジニア)100人に聞いたアンケート結果を中心に、SEの仕事内容の実態やSE"あるある"話を紹介します。

カテゴリ:2.SEあるある > 2.3 SEのうれしいとき

SE(システムエンジニア)の仕事は、つらいことばかりではなく、うれしいこともたくさんあります。
以下の本で書くことができなかった、SEのうれしいときを紹介します。



■■■仲間が助けてくれるとき
SE(システムエンジニア)もサラリーマンであるから、常に競争にさらされている。
お客様との交渉、社内での出世競争、ライバル企業との競争……。
生きるか死ぬかの戦いだから、義理人情といった浪花節や、きれいごとでは済まされない面もある。
だから、手柄のためなら嘘や仲間を売ることも平気な人や、責任を人になすりつけたりと、嫌な思いをすることもあるものだ。
机の上のものを全てひっくり返したくなるようなときもある。
でも、仕事だからしかたがないだろう。

しかしである。
SE(システムエンジニア)に限って言うと、仲間を助ける温かい人が多いと思う。
しかも、助けた本人には何のメリットもないようなことでも、夜遅くまで、ときには徹夜で助けてくれる。
ドラマ「踊る大捜査線(フジテレビ)」の和久さんの言葉を借りると、
「俺は仲間は裏切らねぇって決めてんだ」
という気持ちを持って仕事をしているのだろう。

お礼をしようとしても、「当然のことをしたまで」という。
「せめてビール一杯くらおごらせて」と言っても、「その気持ちだけで十分だよ」と言ってくれる。
本当にかっこいい。
イラスト:先輩SEが仕事を助けてくれて感激するSE(システムエンジニア)- Copyright (C) viva-se.net システムエンジニアの仕事
画像: 先輩SEが仕事を助けてくれて、感激するSE(システムエンジニア)

また、「志高く 孫正義正伝 完全版」には、「たとえば、たかが五〇〇億円やそこらで友情を裏切ったら、しょせんその程度の人間なんだ。そういう人間にぼくはなりたくない」と述べられている。

私は、こんなセリフを言う自信は無い。


■■■たとえわずかでも、革新的な仕事をしたとき
 竹中平蔵さんは、著書の「竹中教授のみんなの経済学」にて、「IT革命は経済の取引コストを限りなくゼロに近づける『革命だ』」「「ITにはビジネスや企業のコンセプトを変えると共に全く新しいライフスタイルを確立する可能性があるのです」と述べている。
竹中教授のみんなの経済学

 産業革命は、工場制手工業から工場制機械工業に変化しただけではない。それに伴って社会をも変化させた。IT革命も、社会を変えてしまうほどの変化をもたらしている。
ITによるコミュニケーションの希薄さなどの問題もあるが、やはり世界がつながり、コミュニケーションの選択肢が増えたと思う。また、チャンスが広がった。小さなつぶれそうな商店がインターネットで全国に販売して生き返ったり、バイオリンをしたいという夢をあきらめていた人が、インターネットでサークルを探したり、遠隔医療、TV電話など、遠隔医療によって医者が少ない街であっても高度な診療が受けられたり、世界中の情報を集めてより高度な研究が進むなど、世界がとても広がった。我々はそのような人々をつなぐお手伝いができる。最高の仕事である。

「さきの東日本大震災において、グーグルによる消息情報検索サービス「Person Finder」が開始されたのは、地震からわずか2時間後。まだ余震が続く中でのサービス提供だった。」(「社長 島耕作の地球経済学 クラウド&ソーシャルビジネス基礎編」より)
社長 島耕作の地球経済学 クラウド&ソーシャルビジネス基礎編 (KCデラックス)

 SEはシステムを作る仕事です。小さいことで言うと、システム導入により、今まで8時間かかっていた仕事が7時間で終わるようになる。もっと進むと、1週間かかっていた仕事が3日で終わる。このようにお客様に喜ばれる仕事をするというのはうれしいものです。
 また、もっとすごいことは、今までできなかったことができるようになったことだと思います。インターネットによる世界とのコミュニケーションであったり、世界とのTV電話、個人商店が一気に大きな売り上げを達成できたりすることです。
 一人のSEが大きな革新的な仕事をしているわけではありませんが、我々SEの力が合わさって、大きな革新につながっていると感じます。


■■■厳しいお客様にほめていただくとき
 近所の定食屋でお金を払うときに、「とってもおいしかったです。また来ます」と店のおばちゃんに言うと、「ありがとう。そう言ってもらえるのが一番うれしい」と満面の笑みで喜んでもらえた経験があります。「こんなことが一番うれしいこと?」「ほかにもっとあるやろ」と突っ込みたくもなりますが、おばちゃんの本心だと思います。一所懸命作ったご飯を、喜んで食べてくれる。そして、ご飯を食べたお客様から賛辞をいただける。これは最高の喜びだと思います。
 このことは、どんな仕事でも当てはまるでしょう。SEの仕事は楽ではありませんが,幾度も試練を乗り越え完成し、そしてお客様から感謝のお言葉をいただけることがあります。「こういうシステムが欲しかったんだよ」「休日出勤がなくなってみんな大喜びだよ」などなど。SE冥利につきる。
 特に厳しいお客様にほめられると嬉しいものです。「パソコンなんていらない」と言っていた人が、「俺の無理な要求にも嫌がらずにがんばってくれた」と言ってもらうことがあります。嬉しさで今までの苦労が吹き飛びます。
イラスト:厳しいお客様がSE(システムエンジニア)を珍しく褒める- Copyright (C) viva-se.net システムエンジニアの仕事
画像: 厳しいお客様にほめてもらうSE(システムエンジニア)


■■■お客様から温かい言葉をもらうとき
SE(システムエンジニア)として仕事をしていると、トラブルはつきものである。
ときに、お客様先で長時間作業することも場合がある。
必死で作業をしていると、なんと、お客様から温かい言葉とともに、コーヒーの差し入れをいただくことがある。これはとても感動する。
同時に、こんなにいいお客様に迷惑をかけてしまっている自分の力不足がくやしくて、情けなくて、涙があふれそうになる。

君塚良一さんの著書「『踊る大捜査線』あの名台詞が書けたわけ」(朝日新聞出版)には、「人の人生を変えてしまうほどの力を持つのが“言葉”なのだ」とある。厳しい言葉をいただくことが多いが、温かい言葉をいただけるのはうれしいものである。
お客様から温かい言葉にジーンとくるSE(システムエンジニア)- Copyright (C) viva-se.net システムエンジニアの仕事
画像: お客様から温かい言葉にジーンとくるSE(システムエンジニア)


■■■莫大な残業をしたあとの、給料明細をみるとき
SE(システムエンジニア)の仕事は、残業が多くて有名です。ごくまれにですが、全く休まずに仕事をし続けることもあります。その時の月給は、100万円近くになることもあるでしょう。
莫大な残業をしたあとの、給料明細を楽しみに見るSE(システムエンジニア)- Copyright (C) viva-se.net システムエンジニアの仕事

画像: 莫大な残業をしたあとの、給料明細を楽しみに見るSE(システムエンジニア)


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【SE100人に聞きました】 
調査方法 : インターネット調査(マクロミルモニタを利用)
調査対象 : 全国20〜59歳のシステムエンジニア
調査時期 : 2013年12月
有効回答数 : 103サンプル
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順位項目票数 
1仕事の成功・達成感44■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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2お客様からの感謝・信頼22■■■■■■■■■■■
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3技術力の向上11■■■■■■
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4良いアイデアの発見3■■
5その他6■■■
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6なし17■■■■■■■■■
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以下が、SE(システムエンジニア)の生の声である。

1.仕事の成功・達成感
・システムが滞りなく動いているとき(39歳男性)
・ユーザー様のシステムが稼働した時(32歳男性)
・ユーザに使用して貰った時(49歳男性)
・スケジュール通りに仕事が終わった時(35歳男性)
・効率よく綺麗に出来上がったとき(43歳女性)
・無事リリースできたとき(36歳男性)
・開発したシステムが稼動をはじめ、安定してきた時(35歳男性)
・自分が構築に関わったシステムが世の中に出てきて動いているのを目にするとうれしく感じました。(31歳男性)
・システムが納期通りに稼働したとき(50歳男性)
・システムが安定した時(40歳男性)
・サービスインを向かえたこと(40歳男性)
・ユーザが毎日のように使ってくれる時(56歳男性)
・顧客の要求を正確に実装できた時(40歳男性)
・設計したシステムが完成して想定どおり動作したとき(51歳男性)
・システムが稼働したとき(44歳男性)
・自分の作ったシステムが問題なく稼動したとき(52歳男性)
・難易度の高いシステムが運開したとき(40歳男性)
・自分の関わったシステムを使用している人をみたとき(45歳男性)
・難しい案件がリリースできた時(42歳男性)
・動いたとき(36歳男性)
・ユーザーの希望通りのものが納品できたとき(39歳女性)
・辛い開発作業を終えて、本番リリースで正常に稼働した瞬間。(49歳男性)
・自らプログラムを作成し、その機能がしっかり動いたとき(24歳男性)
・無事運用できた時。(51歳男性)
・プロジェクトがうまくいったとき(37歳男性)
・原因不明のバグが解決した時、設計したプログラムがきちんとバグなしで動いた時(31歳女性)
・開発した商品を店頭で見たとき(25歳男性)
・自分の手掛けたシステムが稼働して、誰かの役に立っていること(47歳男性)
・自分の作った画面、帳票が世の中で使用されているのを見たとき。(31歳男性)
・システムがうまく動いたとき(36歳男性)
・アプリケーションが自分のイメージ通りの動きをしたとき(44歳男性)
・システムが動作したとき(48歳男性)
・デザイン通りに構築できた際の達成感(50歳男性)
・自分たちが作ったプログラムが 有名企業で使われていること(25歳女性)
・予定通りのサービス開始(48歳男性)
・PJが無事に終了した時(33歳男性)
・技術的問題を解決できたとき(35歳男性)
・チームでプロジェクトがうまくいったとき。(30歳男性)
・トラブルが無く予定通りにシステムを納入出来た時。(29歳男性)
・システム移行プロジェクトが成功した。成果物のドキュメントが完成した時。(39歳男性)
・システムの本番立ち上げを終え、安定稼働し始めた段階の達成感。(53歳男性)
・大規模システムが稼動した時(50歳男性)
・自分の書いたプログラムがインターネットに公開された時に非常に嬉しかった(54歳男性)
・システムが立ち上がったおとき(53歳男性)


2.お客様からの感謝・信頼
・ありがとうと言われたこと(36歳女性)
・顧客から感謝された時(45歳男性)
・お客様のお客様から「素晴らしいシステムですね」とお褒めの言葉を頂いたと聞いたときは、心底うれしかった。(58歳男性)
・ユーザさんに喜んで使ってもらえた時(45歳男性)
・お客様の有難う(55歳男性)
・お客様から指定で仕事を依頼されたとき(44歳男性)
・無事に動きお客さまが驚かれたとき(54歳男性)
・お客様に感謝されたとき(44歳女性)
・お客さんに喜んでもらえたとき(39歳男性)
・エンドユーザーが感動してくれたとき(52歳男性)
・ユーザーにありがとうと言われた時。(51歳男性)
・○問題解決を行っていて、解決した時
 ※特に解決策が見出せない時に、色々試行錯誤した結果、解決できた時
 ○お客様から感謝された時(38歳男性)
・お客さんが喜んだ時(52歳男性)
・顧客がシステムをありがたく思ったとき(53歳男性)
・システムがリリースした後、安定稼働し始めた頃、はじめてエンドユーザ様より感謝のメッセージをいただいた(43歳男性)
・難しい課題に対して自分なりの解決策でクリアしソフトを利用する方が喜んでいる声を聞いたとき(37歳男性)
・感謝されたとき(42歳男性)
・あなたのおかげでいいシステムができたと言われた(29歳女性)
・作ったシステムでお客様から仕事が楽になったなどと言われた時(37歳男性)
・ありがとうの感謝(37歳女性)
・ありきたりですが、顧客に信頼されたとき(47歳男性)
・困っていたことが解決できたと言ってもらえたとき。(34歳男性)

3.技術力の向上
・ITの知識が普段からつくようになった(43歳男性)
・雑誌やネットなどで流れている専門用語がわかるようになった(33歳男性)
"・パソコンに詳しくなる
いろんなプログラムが組める(42歳女性)"
・だれも分からなかった障害の原因を突き止めたとき(45歳男性)
"・安定した運用が維持でき、社内でもその評価を受けた時。
また障害発生時、迅速に復旧対応を完了させる事が出来た時。(49歳男性)"
・作成したプログラムが正しく稼動したとき。(43歳男性)
・設計、設定した機器が思い通りの通信ができたとき。(34歳女性)
・新しい技術を使ってシステムの実装が完了したとき(42歳男性)
・新しい手法を取り入れ、品質向上が出来た時(38歳男性)
・トラブルを解決した時(39歳男性)
・処理速度が上がった時。(43歳男性)

4.良いアイデアの発見 
・設計の発想が湧いてきたとき(57歳男性)
・問題を解決するためのアイデアが閃いた時(48歳男性)
・商談で客と話をしていて新しいアイデアが閃いた時、その実現方法を考えてワクワクしたことがある。(56歳男性)

5.その他
・月給を100万円近くもらった時(42歳男性)
・仕事がタイトで睡眠不足が続いていたときに、飯ものどが通らなかった。そんな状態である日、昼食時に同僚とカラオケBOXで大発散したら、午後から頭がさえて仕事がはかどった。(50歳男性)
・上司の予想を上回る成果を上げたとき(27歳男性)
・力仕事が少ない(42歳男性)
・お客様に頼られたとき(37歳男性)
・問題解決がが楽しい(31歳男性)

6.特になし
・特になし(41歳女性)
・心労だけが残るばかりで、嬉しいと感じたことはない。(51歳男性)
・仕事には特に感情は持ち込まない(29歳男性)

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